くるみ割り人形(大晦日)@マリインスキー劇場

ロシアバレエファンのみなさん、明けましておめでとうございます!
本年も変わらずマイペースに鑑賞ブログを投稿していきたいと思います。お付き合いの程どうぞよろしくお願い致します。
さて、ロシアは只今くるみ割り人形シーズンの真っ只中!ということで、Eliska’s Instagramをご覧いただいている方はお気づきかと思いますが、筆者は年末に怒涛のくるみラッシュを繰り広げていました。
そして、2018年を締めくくる大晦日はマリインスキー劇場で鑑賞した訳ですが・・・。
大晦日のくるみ割り人形には特別な意味があり、どの劇場もその年の顔である看板ダンサーをキャスティングします。ご存知の方も多いと思いますが、今回はなんと我らが永久メイさん、そしてマリインスキーが誇るプリンシパルダンサーのシクリャローフが配役されるという何とも嬉しい大晦日に!!
前置きはこの辺にして、さっそく大晦日のくるみ割り人形を取り上げたいと思います。

【鑑賞作品情報】 ※劇場英語版サイトからも情報をご覧いただけます。
●作品:くるみ割り人形
●鑑賞日:2018年12月31日
●主なキャスト:
・マーシャ:永久メイ(May Nagahisa
・王子:ウラジーミル・シクリャローフ(Vladimir shklyarov

※その他、詳しい作品情報やあらすじは以前の記事(くるみ割り人形@マリインスキー劇場)をご覧ください。こちらは永久さんのくるみ割り人形デビューの際の記事になります。

【感想】
●作品:
マリインスキー劇場で上演されているワイノーネン版のくるみ割り人形は、登場人物の子供達だけでなく大人達もクリスマスに浮足立っているようなワクワクした雰囲気が存分に味わえるまさに大堂のくるみ割り人形!と言えるのではないでしょうか。
筆者は年末にボリショイ劇場(グリゴローヴィチ版)とスタニスラフスキー&ネミローヴィチ=ダンチェンコ記念モスクワ音楽劇場(ワイノーネン版、ただし1幕目のマーシャと2幕目のあし笛の踊りはバレエ学校の生徒が踊ります)を観ましたが、どの版も素晴らしく、どれが一番!とはとても言い難いのですが・・・決める必要もないですが(笑)
ただ、唯一譲れないシーンがこのマリインスキー劇場の版にあります!それは2幕目にてマーシャが雪の精を追いかけてステップを真似するシーン。マーシャのあどけなさが垣間見えるとても愛らしいシーンで筆者はここがとても大好きです。
どこ?とお分かりいただけない方のために。なんと!今年1月にワガノワバレエアカデミーの来日公演があり、この版のくるみ割り人形を上演します。ぜひご興味のある方は足を運んでみてはいかがでしょうか?詳しくはこちらのサイトをご覧ください。

●ダンサー:これぞ永久メイ!
・永久さん:筆者は永久さんのマーシャデビューを運よく鑑賞することができ、興奮冷めやらぬ記事を書きましたが、今回、彼女のマーシャを観て確信しました!
「この作品は彼女のためにある!」と。
相変わらず大げさな書き方をする筆者ですが(笑) 初演のマーシャの時と変わらず、心の底からバレエが好きで、この作品が好きで、マーシャが好きで、そんな様々な好きが彼女の踊りから、全身からみなぎっていました。もちろん、初演の時のマーシャよりもダンサーとして一皮も二皮もむけた凛々しい姿がそこにはありましたが、彼女の根底の「バレエが大好き」というゆるぎない気持ちが前面に表れていた、そんな公演でした。
昨年はセカンドソリストとして正式にマリインスキー劇場の仲間入りをし、様々な作品のソリストを務め、アジアツアーやその他海外ツアーに参加する等、永久さんにとって怒涛の一年だったと思います。環境が劇的に変わって大変であろう中、大晦日のステージで緊張一つ感じさせない彼女のマーシャは眩しいほどの輝きを放っていました。
そして、年明けの1月2日にもシクリャローフと共に再びくるみ割り人形にキャスティングされています。2019年も永久さんにとって素敵な一年になることをお祈りしています!

・シクリャローフ:近頃、永久さんとペアを組むことが多くなったシクリャローフ。一方で、シクリャローフの妻シリンキナ(Maria Shirinkina)は永久さんと前回のくるみ割り人形でペアを組んでいたカイシェタ(Victor Caixeta)とペアを組むことが多く、劇場内で若手の育成を見据えた流れが構築されつつあるように感じます。
さて、シクリャローフの話に戻りますが、この日も彼の温かいサポートが光りました。永久さんの全身からみなぎる感情を受け止め、見守るかのような優しい表情のシクリャローフ。これぞさすがベテラン・シクリャローフという感じでしょう。二人の間には素敵なパートナーシップが築かれていて、観ているこちらもとても嬉しく、微笑ましい気持ちになりました。そして、安定の王子のヴァリエーション。2幕目の登場から3幕目のおとぎの国までがあっという間過ぎて、「え!もう終わってしまうの?!もう王子消えてしまうの!」と名残惜しい気持ちになりました。

安齋さん前回の記事(注目ダンサー部分)でも少し取り上げましたが、今シーズンからマリインスキー劇場に入団した3人目の日本人ダンサーです。この日は1幕目にお嬢さん(お客さん)、2幕目で雪の精、3幕目に花のワルツという大忙しな配役で出演していました。どの役もとても素敵で彼女の美しさが際立っていました。特に花のワルツはメインの8人のダンサーの内の1人として配役されていました。安齋さんは入団早々、白鳥の湖の大きな四羽の白鳥に配役される他、たくさんの作品やソロをこなし、怒涛の一年を駆け抜けていました。
2019年も素晴らしい年になることを皆さんでお祈りしましょう!

●本日の注目ダンサー:リラ・フスラモワ(Lira Khuslamova
あまりにもベテランダンサーなので、ここで取り上げるのは少々気が引けるのですが、この日は特に彼女に目が奪われたので、やはり取り上げます!
フスラモワはコール・ドとして長らく同劇場で様々なレパートリーに出演しているダンサーですが、この日は1幕目のシュタールバウム家でのパーティーで踊る老夫婦のおばあさん役を演じていました。実は筆者、この老夫婦のダンスシーンがとても好きで、いつも楽しみにしている訳なのですが、彼女のおばあさんがあまりにも完璧なおばあさんで釘付けになりました。おばあさんのような小刻みな震えと若干の前のめり感、足元のおぼつかない感じ、それでいて美しく踊るおばあさん。「おばあさん」というワードを書きすぎですが(笑)
おじいさんが途中で心臓発作で倒れそうになり、そして舞台をはけていくまで登場時間はものの5分もないかもしれませんが、強烈なインパクトを残して去っていきました。見るものを惹きつけるというのはまさにこういうことなのだと彼女のおばあさん役から再確認することができました!

●筆者のつぶやき:一瞬の夢の世界
3時間弱あるマリインスキー劇場のくるみ割り人形。この日は特別短く感じ、3秒ぐらいで終わってしまったかのようなあっという間の観劇でした。非常に名残惜しく、ただ、これが本来のこの作品のあるべき姿なのかなとも思います。つまり、この作品はクリスマス・イブの夜の一人の女の子の夢の世界での楽しい時間を描いた作品であり、楽しい時間はあっという間ということを意味する訳です。そんな作品の世界観の偉大さとその作品を表現する主役の二人を始めとした全ダンサーの想いが詰まった素敵なくるみ割り人形で2018年を締めくくることができ、とても贅沢な大晦日になりました。

【本日の写真】カーテンコール
※この他の写真はEliska’s Instagramに載せます。

IMG_E8095

投稿者: eliskarussianballet

ロシアバレエファンによるサンクトペテルブルクの劇場鑑賞をまとめたブログです。ロシアバレエファンのみならず多くのバレエファン、バレエファンじゃない人も巻き込んだ楽しいブログにできたらと思います!どうぞ気軽に遊びに来てください。

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